やはり加熱式タバコの有害性は低かった!厚生労働省が測定データを発表!

IQOS(アイコス)が世に出てもうすぐ3年ほど経ちますが、その間にgloやプルームテックなど色々な加熱式タバコが人気になりましたね。

その中でも「有害物質を9割削減」や「受動喫煙が低い」など、自分の健康や周りの害を考える方が進んで加熱式タバコに切り替えたのではないでしょうか。

しかしその有害性のデータは各社が独自に調査して発表したものになります。
「本当にそのデータは正しいのか心配だ」という声も多く聞きますが、先日厚生労働省が測定データを発表しました。

敏感な方はすでにご存知かも知れませんが、まだ見ていない方は非常に興味深いデータですので、是非ご覧になって下さい。

 

スポンサーリンク

 

厚生労働省が加熱式タバコの測定データを発表!

スクリーンショット 2018 06 20 9 51 15

こちらはPDFからスクショを撮った画像になります。

「加熱式たばこにおける科学的知見」と題して通常の紙巻きたばこと加熱式ばこ3社のデータを比較しています。

 

ニコチン濃度はIQOS(アイコス)がぶっちぎり

スクリーンショット 2018 06 20 10 06 54

画像が小さくて見づらいと思いますので、主要な部分を拡大して一緒にみてみましょう。

今回の測定では「加熱式たばこA〜C」と「紙巻きたばこA、B」と分けて比較しています。

この加熱式たばこA〜Cは・・・

・加熱式たばこA:IQOS(アイコス)
・加熱式たばこB:glo(グロー)
・加熱式たばこC:プルームテック

となるようです。

こうしてデータを見ると、ニコチン濃度はアイコスがやはり高いですね。
主流煙においては、軽めの紙巻きたばこと同等のニコチンが含まれています。

gloはアイコスの半分程度で、プルームテックに至ってはアイコスの1/6程度のニコチン濃度しかありません。

タバコを吸った満足感もこの順番ですので納得だと思います。

 

発がん性物質はglo(グロー)が一番多い

スクリーンショット 2018 06 20 10 16 54

続いては発がん性物質の測定です。
このデータが一番興味があるのではないでしょうか。

こちらは紙巻きたばこの発がん性物質を100%として比較してものになります。

加熱式たばこでは発がん性物質は最大でも紙巻きたばこの25%以下とかなり軽減されていますが、この中でも「加熱式たばこB」がぶっちぎりで多いのがわかります。

加熱式たばこBとは、つまりgloですね。
発がん性物質が多い理由としては、加熱方法の違いに原因がありそうですね。

 

Collage Fotor1
内側から加熱するIQOSと外側から加熱するglo

アイコスは加熱ブレードで中から加熱するので、紙は加熱されません。
対してgloは外側から加熱するので、どうしてもたばこを巻いている紙も加熱されます。

この加熱方法の違いにより発がん性物質の量に大きく差が出るのだと私は思います。

そしてプルームテックはさすがというか、ほとんど発がん性物質は発生していません。

禁煙はできないけど健康に気を使いたいという方は、このデータを見る限り、プルームテック>アイコス>グローになりそうですね。

 

スポンサーリンク

 

喫煙時の室内におけるニコチン濃度

スクリーンショット 2018 06 20 10 38 52

続いては室内でのニコチン濃度の測定です。
画像ではかなり狭い部屋で厳しい条件下で測定してますね。

それもそのはず、「より安全面に立って評価するため、一般的な喫煙室環境よりも、相当程度厳しい環境で測定」と厚生労働省も認めています。

測定方法は、同一人物が紙巻たばこ、加熱式たばこそれぞれを50回吸引し、喫煙開始から1時間、室内の空気を採取して室内ニコチン濃度を測定しています。

 

スクリーンショット 2018 06 20 10 46 56

先に結果をいってしまいますが、室内のニコチン濃度は圧倒的に加熱式たばこは少なかったです。

紙巻きたばこの1,000~2,420µg/m3に対して、加熱式たばこは26~257µg/m3と1/10程度。

おそらくこの26µg/m3と他とは比較にならないくらい少ないのはプルームテックでしょうね。

今回の厚生労働省の比較調査で受動喫煙も加熱式たばこが少ないことが証明されたわけですが、しかし、少ないとはいえニコチンは含まれています。
小さいお子さんや他人の前では、やはり紙巻きたばこと同様に配慮する必要があるといえるかと思います。

 

スポンサーリンク

 

比較データをまとめると・・・

・加熱式たばこの主流煙には、紙巻たばこと同程度のニコチンを含む製品もある。

・加熱式たばこの主流煙に含まれる主要な発がん性物質※の含有量は、紙巻たばこに比べれば少ない。

・加熱式たばこ喫煙時の室内におけるニコチン濃度は、紙巻たばこに比べれば低い。

※現時点で測定できていない化学物質もある

今回の比較調査のデータをまとめるとこのようになります。

ニコチンに関しては紙巻きたばこと同等の場合もありますが、これはわかっていた話ですし、そもそもたばこを吸っている自分の責任です。

それよりも発がん性物質、受動喫煙で数値が低いのは周りのことを考えると喜ばしいデータではないでしょうか。

もちろん吸わないのが自分にも周りにも1番良いことです。
しかし、「そのうち禁煙するから」と紙巻きたばこを吸っている方は、このデータを機に加熱式たばこを検討しても良いかも知れませんね。

ある医者が「喫煙者はニコチンを欲してタールで死ぬ」と言ったそうです。
そう考えると、加熱式たばこ・・・特にアイコスは「ニコチンは摂取してタールは少ない」という喫煙者には理想のたばこなのかも知れませんね。

ただし、現時点では測定できていない化学物質もあります。
さらに「現時点までに得られた科学的知見では、加熱式たばこの受動喫煙による将来の健康影響を予測することは困難。このため、今後も研究や調査を継続していくことが必要。」と厚生労働省も言っています。

将来的に考えるとまだ検証不足なのは事実なので、今後も継続して調査を続けることが必要になりそうです。

このデータを過信せず、節度を持って喫煙し、最終的は禁煙に進むのがやはり最善なのだと思います。

参照データ:厚生労働省の加熱式たばこの科学的知見(PDF)